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下剤の種類

目次

当院の大腸カメラ検査時の下剤について

当院の大腸カメラ検査時の下剤について大腸カメラ検査を正確に行うためには、腸内をきれいに洗浄することが不可欠です。 そのために服用するのが下剤です。
当院では、患者さんの状態や好みに合わせて、複数の種類の下剤を用意しています。

下剤を選ぶ際のポイント

下剤を選ぶ際のポイント下剤は種類によって、味や服用量、洗浄力、飲み方が異なります。
これらを考慮して、患者さん一人ひとりに合った下剤を提案します。

  1. 味: 下剤独特の味が苦手で、検査に不安を感じる方もいらっしゃいます。
    飲みやすい風味の下剤もあります。
  2. 服用量: 種類によって1〜2リットル程度と差があります。
    服用量が少ないタイプや、追加投与が必要になるケースもあります。
  3. 洗浄力: 検査の精度を左右する重要な要素です。
    洗浄力が不十分だと、せっかく準備しても検査が受けられないことがあります。
  4. 飲み方: 水と交互に飲むタイプ、作り方が複雑なタイプ、すでに配合されているものをそのまま飲むタイプなど、様々です。

当院で取り扱う下剤の種類

当院では、患者さんの状態や希望に合わせて、様々な下剤を使い分けています。

ニフレック

ニフレックは、かつての大腸内視鏡検査の標準的な下剤です。
塩味があり、やや飲みにくさを感じる方もいますが、比較的洗浄力が高く、飲み方が簡単です。体内にほとんど吸収されないため、腎機能が低下している方や高齢者でも服用できるのが大きなメリットです。

モビプレップ

モビプレップはニフレックを改良して、世界的に広く服用されるようになった下剤です。
洗浄力が高く、見落としの少ない検査ができる可能性が高いです。
少量で済むため短時間で洗浄できます。
梅ジュースのような酸味のある味で、バランスが良いことから当院で最も使用されています。

マグコロールP

マグコロールPもかつての定番でした。
今でも最も服用しやすい下剤ですが、洗浄力はやや弱く、腎機能が低下している方には使用できません。
マグコロールPを服用していただく場合には、前日に検査食を召し上がっていただくなどして、洗浄力の弱さを補うなど、工夫を行っています。
スポーツドリンクのような味が特徴です。
他の下剤が飲めない方におすすめです。

ビジクリア

唯一の錠剤タイプです。
他の下剤を飲むのが苦手な方におすすめですが、服用する錠剤が50錠と多いため、あくまで最終手段としてご提案しています。(水2, 000mLは飲用する必要がございます)
高血圧や腎臓、心臓に持病のある方には使用できません。

ピコプレップ

オレンジジュース風味で飲みやすいのが特徴です。
服用量は少ないですが、下剤とは別に合計2リットル以上の水分を摂取する必要があります。頑固な便秘の方や、仕事などで帰宅が遅い方には不向きです。

サルプレップ

レモン風味で飲みやすく、洗浄力も高い新しい下剤です。
服用量が少なく、今後主流になると期待されています。服用方法がやや複雑で、腎機能が低下している方には使用できません。

下剤の種類 服用量 洗浄力
マグコロールP スポーツ飲料系 1,800〜2,400mL
モビプレップ 梅味風味 1,000〜2,000mL
+
水分500〜1,000mL
ニフレック 軽い塩味 2,000〜4,000mL
ビジクリア 50錠
+
水分2,000mL
ピコプレップ オレンジジュース風味 300mL
+
水分2,000mL
サルプレップ レモン風味 480〜960mL
+
水分1,000〜2,000mL

下剤を楽に服用するための工夫

検査前の食事と準備

検査の3日前から、消化の良い食事を心がけることで下剤の効果が高まります。
煮込み野菜や白身魚がおすすめです。
食物繊維や脂質の多い食べ物、揚げ物、肉の脂肪は避けてください。

普段から便秘気味の方は、1週間前から酸化マグネシウムなどの下剤を服用して準備を始めることを推奨しています。

飲み方のヒント

下剤は、冷やしたり、ストローを使って喉の奥に送り込むように飲むと、味が気になりにくくなります。

自宅か院内か? 服用する場所の選択

  メリット デメリット
自宅服用 慣れた環境で自分のペースで飲める、早朝検査に対応可能、感染リスクが低い 医療スタッフに相談しにくい、効果判定が難しい、移動中に便意をもよおす可能性がある
院内服用 医療スタッフがいるため安心、正しい手順で服用できる、移動中の不安がない 他の人と一緒、滞在時間が長い

当院では、プライバシーに配慮した個室もご用意しています

テレビやWi-Fiも完備しており、リラックスして過ごしていただけます。
個室は無料でご利用いただけます。
下剤服用時は、体が冷えることもございますので、温かいお飲み物もご用意しております。

服用時の注意点とリスク

下剤の服用は、安全に検査を行うために欠かせませんが、ごくまれに合併症を引き起こすことがあります。

服用はゆっくりと

下剤は一気に飲むと、腸管破裂のリスクが高まります。
特に便秘気味の方や大腸がんが疑われる方は、コップ1杯の量を10分ほどかけてゆっくりと飲むようにしてください。

副作用があればすぐに相談

腹痛、吐き気、嘔吐、全身倦怠感、呼吸困難などの副作用が出た場合は、すぐに医療スタッフに連絡してください。
これらの症状は、重篤な合併症の兆候である可能性があるため、迅速な対応が必要です。